鳥人間コンテスト未踏の40Km飛行達成について考える
先日、鳥人間コンテスト(https://www.ytv.co.jp/birdman/)で新記録が樹立されたそうです。
前人未到の鳥人間コンテストで60km飛行を成し遂げたのにも関わらず、批判が多い本件について考えてみたいと思います。
概要:
◆鳥人間コンテストで東大出身の社会人が前人未到の60km飛行を成功!
鳥人間コンテストといえば、素人でもわかる明らかに飛ばない飛行機で琵琶湖に飛び出し、水面にダイブする競技という印象の方が多いかもしれません。
ところが、2019年夏に行われた鳥人間コンテストでは、前人未到の60kmを飛行した選手が現れました!
その選手とは、東大出身の方で、技術系の企業に勤める社会人です。しかし、今回は前人未到の鳥人間コンテストで60km飛行を成し遂げたのにも関わらず、批判が多い本件について考えてみたいと思います。
◆ここが違う!社会人/企業人の技術力、計画性、資金力、チーム力
鳥人間コンテストといえば、ほとんど落下や滑空に近いのに対し、今回の優勝選手は、
実に60kmも飛行をしている。人力で60km飛行するということは、かなりのものです。
鳥人間コンテストのように「人力で長距離飛行をしよう」と思ったら、主に以下の点がネックになるはずです。
- 機体が長時間の飛行に耐える
- 高度を維持し続けること
- 人力による飛行の速度
学生と社会人チームでは、以下の点で大きく違っていたと考えられます。
①技術力
②計画性
③資金力
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①技術力(機体の剛性/揚力発生効率の違い)
日本の技術力の高さは、世界通用するレベルです。優勝者の社会人チームは森精機というかなり精巧な技術もった企業です。機体の剛性や、揚力(飛行機が浮く力)は他チームとかなり差があったと推測されます。
②計画性
優勝チームみて、「計画的だ」と思えるポイントは、「パイロットの体格」です。人力飛行機において動力である人力がパワフルであることは、とても重要です。優勝パイロットは、計画的にトレーニングを積んだはずです。
③資金力
社会人参加者のもっとも有利な点はこれです。なぜなら、資金力をもって技術や性能の高い材料を買うことによって、機体の完成度を高められるからです。
◆なぜ、新記録を打ち立てたのに批判?公平性と調和が重視される日本の空気
日本人は「和」を大事にする文化であるため、公平性や調和に重きを置きます。
今回の一連の記録達成に、批判をしている人が多いらしいです。学生向けの大会に社会人がガチ技術で記録更新に、水を差されたと感じた方が多かったからかもしれません。
新記録の樹立や新しいチャレンジをするときに、周囲の目や意見を聞いていては、目標の達成はおぼつかないことが多いため、公平性や調和ばかりを考えていてはダメです。しかし、ビジネスや仕事において、「多くの取引先や地域と協力をしていく」という観点からすると、空気を読んだり、公平であることはとても重要です。
まとめ>
鳥人間コンテストで前人未到の60km飛行を成功したのは、社会人の技術力、計画性、資金力によるところが大きいです。新記録を打ち立てた功績に批判されるのは、公平性と調和が重視される日本の空気によるものであるため。
ビジネスや仕事においてはチャレンジを大事にしながら空気を読んだり調和も大事にしたいものです。
北村葵